【コース】《一日目》大阪(21:15)〜上高地 《二日目》上高地(6:45)〜明神(7:50)〜徳沢(9:10)〜横尾(10:20)〜槍見河原(11:30)〜一の俣(11:45)〜二の俣(11:55)〜槍沢ロッジ(12:40)泊 今年こそはと延び延びになっていた槍ヶ岳登山計画がようやく実現の運びとなりました。夜行バスはゆったりと2シート一人乗車で楽なんですがなかなか寝られません。 |
朝方平湯経由で上高地へ向かいます。大正池あたりは朝もやで幻想的な風景で焼岳や梓川に架る河童橋からは穂高方面が輝いています。 |
平成19年8月6日(月) 朝食後水分補給をして上高地から横尾までは4年前の奥穂高岳登山で歩いたあの時の感動を思い出しながら梓川沿いにまず明神へ進みます。左手には明神岳をしばらく眺める事が出来徳本峠への道を右に見て徳沢で一休みです。ケショウヤナギの白い穂が舞い徳沢園玄関の七夕飾りに登山の無事の短冊をつるす。標高1505mの上高地から標高1620mの横尾までは緩やかな登りで新村橋を過ぎ屏風岩が近づくと横尾です。屏風岩の彼方には涸沢方面がほんのわずか望めます。槍ヶ岳に向っての初めての道を歩き出します。 |
横尾山荘の前を通りどこまでも透き通った清らかな流れの梓川左岸を進むと槍見河原到着です。事前に槍が望めるとチェックしていましたがどこに???すると彼方遠く木々の間に槍の穂先が見えました!これから登る槍ヶ岳はまだまだ遠い!でも目的の山は確かに見えました。 (写真の左:白い四角枠の中に槍を望む。写真右:槍の穂先拡大) |
ニッコウキスゲ咲く一ノ俣出合で谷に架る橋と二ノ俣出合でも橋を渡りトリカブトやウバユリなど次々と出会う山野草を見ながら斜面を登ると樹林の間に今日の宿泊で標高1820mに建つ槍沢ロッジが見えてきました。ここまでの行程は楽です。部屋が決まり布団一枚に2人でしたが後に各自1枚ずつ利用できるようになり先ずは休憩です。ロッジのヘリポート近くに望遠鏡が備わり覗くと槍の山頂に立つ人物が確認できました。風呂は男女時間制で女性は16時から利用です。17時からの夕食はこれまでの山荘で一番粗末な食事ですが人気の槍ヶ岳だから仕方ないですね。八ヶ岳の赤岳鉱泉の美味しかった食事が話題になりました。そして消燈20時を待たずに眠ってしまいました。 |
【コース】《三日目》槍沢ロッジ(5:40)〜ババ平(6:15)〜槍沢大曲(6:45)〜天狗原分岐(7:40) 〜グリーンバンド(8:25)〜坊主岩屋下(8:45)〜殺生ヒュッテ分岐(9:08)〜殺生ヒュッテ(9:15) 〜槍岳山荘(10:10)〜(10:30)槍ヶ岳山頂(11:10)〜(11:35)槍岳山荘(12:05)〜グリーンベルト(13:10) 〜天狗原分岐〜槍沢大曲(14:25)〜ババ平(14:45)〜槍沢ロッジ(15:20) |
平成19年8月7日(火) 朝一番に望遠鏡を覗くと暗闇に槍が見え天気よさそうです。ロッジの5時朝食で昼のお弁当を受取支度を整えて5時40分出発ですが今日は寝不足が堪えてか朝から体が重く感じながら歩き始めます。谷を隔てた山はモルゲンロードです。槍見沢では右手に尖った大岩でしばらくすると旧槍沢小屋跡に石積みが残るババ平キャンプ場です。五郎沢を過ぎ東鎌尾根の水俣乗越に登る道と分かれる槍沢大曲あたりから展望が広がり一面のニッコウキスゲやコバイケソウなど咲くお花畑です。次第にジグザグの道の急登にです。 |
振り返ると常念岳が見えるころ大雪渓が広がり天狗原分岐で休憩です。ハクサンイチゲやシナノキンバイやキンポウゲやベニバナイチゴなど見られる雪渓も広がりようやく雄大な景色に気分も爽快です。雪渓ではサルの軍団が走り回っているのが見えました。水分補給後雪渓を横切ると待望の槍の穂先が見えてきました。グリーンバンドと呼ばれるモレーンの上です。下の写真はチングルマ一面に咲き槍と雪渓との今回の登山で一番お気に入りの写真が撮れました。お見せ出来ませんがチングルマの花の間に寝転んだ写真も傑作です。これからはいつも槍を見上げて歩きます。 |
岩場の道が続き右にヒュッテ大槍への標識を見て槍ヶ岳開山をした播隆上人がゆかりの坊主岩小屋から殺生ヒュッテに向かいます。ヒュッテのテラスからは八ヶ岳や富士山かな???と思われる山々が一瞬見え前穂高が目前にそそりたっている。槍は時おり雲に隠れたりまた姿を現したり。槍ノ肩が見えているのにここからが大変きついジグザグの急斜面で足が進まず無理せず一歩一歩です。こんな時見る高山植物のミヤマオダマキやコイワカガミに勇気付けられます。少々この時点でバテましたがようやく槍ヶ岳山荘に着きました。 |
沢山の登山者がいる槍ヶ岳山荘(3020m)にリュックを置きいよいよ山頂に向かいます。見上げると鉄ハジゴや鎖がかかり私にはほぼ垂直に見えました。登りは適当にデジカメのシャッターを押す余裕もあったので小槍が撮れています。慎重に慎重に三点確保です。 |
鉄梯子を握る手にも力が入っているのが感じられ山頂までの最後の鉄梯子(写真右側が登りで左側が下り)を登ると標高3180mの槍ヶ岳山頂です。着いたというより怖かった! |
日本で5番目の高さの山頂は20人ぐらいで一杯の広さです。祠の前で登頂成功の記念写真です。ガスがかかり遠くは望めませんでしたが山頂では下山を考えると私には展望を楽しむ余裕は無かったようです。奥穂高岳だけはハッキリと見たかったな。。。 |
山頂でバンザイをした後恐怖の下山です。梯子に第一歩を掛けるのが怖かった事!後から来る友人が「梯子を持つ手を階段に変えて」と言われるまで余裕が無かった。無我夢中での槍の肩までの下山の長く感じられたこと。。。山荘前での休憩では槍沢ロッジから持参した昼食のお寿司が喉を通らづ少々頭痛がします。山荘で記念のバッチを購入して同じ道を下山で体調を考えて慎重に足を運びます。名残惜しい槍の山頂が見えるグリーンバンド辺りともお別れです。天狗原でようやく昼食を頂ける様な気分になり一安心。槍沢ロッジでは今日は女性が15時からの入浴でしたのでその時間内に間に合うように下山できました。ヘリポートには物資を運ぶヘリが3度ほど爆音を上げています。夕食は昨日と同じ。 |
【コース】《四日目》槍沢ロッジ(6:40)〜二の俣(7:05)〜一の俣(7:15)〜槍見河原(7:25)〜横尾(8:15) 〜徳沢(9:25)〜(10:30)明神(11:40)〜(12:25)上高地(13:20)〜平湯温泉〜大阪 |
今日は望遠鏡から槍は見えません。朝食後の一杯100円のコヒーが美味しい。同じ道を上高地に向けて下山開始です。途中の槍見河原からも今日は槍は見えませんでした。上高地までの道は昨日と違い散策気分で余裕を持ち花々を眺めて歩きます。明神館でイワナ料理を頂き2Fのベランダから明神岳(2931m)を眺め館のご主人の話しを聞きました。明神橋辺りまで散策して上高地の河童橋に戻りバスターミナルから平湯温泉に向かいます。今年はこの時期不安定な天気が続いたが槍登山は天気に恵まれ無事登頂できました。願わくば天狗池からの逆さ槍を見たいでしたが。。。もう叶わないと思っていた槍登山は少し体力の低下を感じざるを得ませんでしたが間じかでみた槍の穂先は尖っていました。今後もこの山を多方面から眺めるでしょう。頂上直下の思いが甦えりながら第89回高校野球決勝で佐賀北が優勝を飾る瞬間を見てレポ完了。 |
【槍ヶ岳登山での花たち】 (写真にマウスONで花名表示です) |